「好きなOSを入れられる」と聞くと、ISOを用意すればすぐに使えそうですよね。

でも、ConoHa VPSのカスタムISOを選ぶ前に、自分ならまず現在のテンプレート一覧を見ます。欲しいOSと版がそこにあるなら、ISOの転送やインストーラーの操作を増やさずに始められるからです。

カスタムISOを候補にしたいのは、標準にないOSや導入構成が必要で、API・コンソールでの設定と、起動しないときの戻し方まで自分で引き受けられる場合です。機能があることと、目的のOSがその構成で使えることは別。ここが契約前の分かれ目です。

欲しいのはOS、アプリ、いまの設定のどれか

必要なOSと版が標準テンプレートにあるなら、まず標準OSから検討します。欲しいアプリを追加したいだけなのか、OSの入れ方そのものを変えたいのかで、選ぶ入口が変わります。

2026年10月23日に公式のOS・アプリケーションテンプレート一覧を確認すると、Debian 13.5・12.5の掲載がありました。Debianを入れるためにISOの手順を探しているなら、先にこの一覧と追加画面を照らし合わせると、作業を減らせるかもしれません。

作りたい状態 先に検討する入口 自分で確かめること
必要なOSと版が標準にある 標準OSテンプレート そのプランで選べるか、アプリをどう設定するか
OSは普通でよく、アプリを使いたい アプリケーションテンプレート、または標準OSへの追加設定 含まれるアプリと版が目的に合うか
すでに設定した自分の環境を複製したい 保存イメージ 何を保存し、どのVPSで使えるか
必要なOSや導入構成が標準にない カスタムISO ISOの用意、API操作、コンソールでの導入、通常起動までの確認

この表は、テンプレートFAQとVPS 3.0のISO挿入手順を、作りたい状態ごとに並べた比較です。確認日は2026年10月23日です。

たとえば、DebianでWebアプリを動かしたいだけなら、必要な版が標準にあるかを見る。その上にアプリや設定を足す方が、インストーラーからOSを作り直す手間を減らせます。一方、独自に用意したインストーラーや導入設定そのものが必要なら、標準OSを選ぶだけでは目的を満たせません。

すでに動く環境をもう一台へ持っていきたい場合も、最初からISOを作るとは限りません。公式FAQには、VPSを停止してイメージ保存し、新規作成や再構築に使う方法が案内されています。保存イメージはConoHa内で使うもので、ローカルへ保存するISOの代わりにはなりません。

自分が欲しいのは、OSの名前なのか、アプリなのか、設定済みの状態なのか。 ここを先に書き出すだけで、ISOを使う理由がかなりはっきりします。

一覧にある版でも、契約するリージョンやプランで選べるかは追加画面で確認してください。

OS名が見つかるのに選択できないときは、プランの条件も見ます。同じ公式一覧では、Ubuntuは512MBプランで利用できず、GitLabのテンプレートは512MB・1GBプランで利用できないと案内されています。テンプレートにないOSなのか、そのプランでは選べないのかを切り分けてから、ISOの要否を考えます。ISOを使うことだけで、必要なメモリの確認まで済むわけではありません。

VPS 3.0なのにAPIのURLはv2。それで合っている

APIは、サーバーの作成や停止などの操作をプログラムから指示するための窓口です。VPS 3.0を使うなら、参照するのは「公開API(ConoHa VPS Ver.3.0)」の手順です。URLにあるAPIの版と、VPSというサービスの世代を同じものとして読まないのがポイントです。

3.0向けの公式手順では、次の組み合わせが使われています。2026年10月23日確認です。

操作対象 公式例のAPIパス 役割
認証 /v3/auth/tokens APIを使うトークンの発行
ISO用イメージ /v2/images イメージIDの作成
ISOファイル /v2/images/{imageid}/file 作成したIDへのファイル転送
VPS /v2.1/servers/{serverid}/action 停止、ISOのマウント・アンマウントなど

VPS 3.0だからといって、Image APIのパスを自分で/v3/imagesへ変えるわけではありません。使うホスト名やテナント情報も、契約中のAPI情報を確認してそろえます。別のサーバーIDを指定しないよう、対象のネームタグやIDを先にメモしておきたいところです。

手順はVPS 3.0向けです。VPS 2.0のコマンド例と混ぜずに進めてください。

検索すると、conoha-isoのdownload・insert・ejectを使う以前の公式CLIガイドも見つかります。このガイド自身に、作成当時の情報で現在と結果が異なる可能性があるという注記があります。短いコマンドで済みそうでも、3.0向けのAPI手順と置き換えて読まない方が迷いません。

古いCLIの手順は、いま契約するVPS 3.0での動作確認としては使っていません。

アップロード成功から、OSが使えるまでには間がある

VPS 3.0では、ISO用のイメージIDを作り、ファイルをアップロードしてから、対象VPSへマウントします。ファイルの受付とOSの導入を、一つの成功表示で済ませないようにします。

ISOイメージ作成では、ディスク形式の指定はisoです。レスキュー時のバスとデバイスには対応関係があり、公式の汎用例はide・cdrom、コンテナー形式はbareとなっています。アップロードAPIは、作成済みIDへファイルを転送し、成功時にHTTP 204を返します。2026年10月23日確認です。

いま終わったこと 分かったこと 次に確かめること
イメージIDを作成した ISOを受け取るためのIDができた 指定するファイルとイメージIDの対応
アップロードで204が返った ファイル転送のAPIが成功した そのイメージの状態と、マウントするVPSのID
VPSがRESCUEになった ISOを使うレスキューモードへ進んだ コンソールで何が起動し、どのディスクを操作するか
インストーラーの作業を終えた OSを導入する作業を進めた ISOを外した通常起動で、OSとネットワークが使えるか

アップロードの成功だけでは、OSがディスクにインストールされたことにはなりません。

ここは、つい一息つきたくなるところです。ファイルを送れた、画面も出た。あと少し! ……でも、普段使うOSが起動するかは、その先で確かめます。

ISO挿入・排出APIは停止状態での実行を推奨しています。マウントするとRESCUEへ変わり、レスキューモードで自動起動します。その後はコンソールでOS内を調整し、unrescueで解除するとACTIVEへ変わる、という流れです。同日確認です。

ACTIVEという表示が出た後も、使いたいOSの通常起動、管理用のログイン、必要なネットワーク接続を自分で確かめます。API上の状態だけを見て、アプリの公開まで終わったことにしない。この最後の確認までが、自分でOSを入れるときに残る仕事です。

ISO形式を指定できても、そのOSのインストール成功まで保証するものではありません。

カスタムISOでのインストールは試していません。使いたいISOの起動とネットワーク設定は、検証用のVPSで確かめてから移してください。

ISOを外しても、書き換えたデータは元へ戻らない

ディスクを書き換えたなら、unrescueだけで元のデータに戻せません。ISOを外して通常起動に戻すことと、作業前のファイルやパーティションを取り戻すことは、分けて考える必要があります。

ISO挿入・排出の説明が案内するunrescueは、レスキューモードの解除です。一方、サーバー再構築は既存OSを上書きし、データを引き継がないと説明されています。2026年10月23日確認です。

戻したいもの 選ぶ操作・備え その操作だけでは戻らないもの
レスキューモードから通常起動へ戻したい 公式手順のunrescue 作業中に書き換えたディスクの内容
標準OSから環境を作り直したい データを退避してサーバー再構築 元のサーバー内にあったファイルや設定
作業前のデータを取り戻したい 事前に用意したバックアップと復旧手順 バックアップ後に増えたデータなど、保存していない内容

レスキューモードを解除しても、作業中に書き換えたファイルやパーティションが元へ戻るわけではありません。

自分がいちばん気になるのは、この境目です。ISOを入れてコンソールを見る段階と、インストーラーでディスクの書き込みを確定する段階では、失敗したときの重さが変わります。「外せば戻る」と思って、ディスクの上書きまで進めたくはない。

たとえば、インストーラーが起動したものの、必要なネットワーク設定が分からない場合。まだ元のディスクへ書き込んでいないなら、そこで作業を止め、公式の解除手順と通常起動を確認する余地があります。ただし、何も変更していないかは実際に行った操作から確かめます。

すでにパーティションを作り直した後なら、モードを解除するだけでは解決しません。復旧するデータがあるのか、標準OSから作り直してよいのかを先に決めます。本番で試す前に別の検証用VPSを使いたいのは、インストールを覚えるためだけでなく、この戻り道を確かめるためです。

標準OSに戻す再構築でもデータは引き継がれません。残したいデータは作業前に別の場所へ退避してください。

申請と利用枠は、ISOを用意する前に確認する

カスタムISOが必要なら、対象リージョンで使える状態になっているかを先に確認します。テンプレートFAQには、一部のリージョンではISO利用の申請が必要な場合があると書かれています。2026年10月23日確認です。

ISOを使う前に、対象リージョンでの申請の要否とアカウントの利用枠をサポートへ確認してください。

サポートへ聞くときは、「ISOは使えますか」だけで終わらず、使いたい条件を一緒に伝えると次の判断につながります。

  • 契約するVPSの世代とリージョン
  • 使いたいOS、版、ISOファイルの形式とサイズ
  • ISO利用の申請が必要か、利用可能な枠に収まるか
  • API情報とコンソールへアクセスできるか

容量については、テンプレートFAQに「制限はないが、大きいISOはダウンロードに時間がかかる」という説明があります。ただ、これを見て、契約中アカウントの利用枠やアップロードがいつでも無条件で通ると考えたくはありません。使うのはVPS 3.0向けの手順なので、実際の利用先とファイル条件をそろえて確認します。

この確認が済む前に、本番の停止日や切り替え日を決めてしまうと、申請待ちとOSの設定で予定がずれかねません。まず利用条件を確かめ、それから検証用VPSを作るかを決める順番です。

自主管理の手間を引き受けられないなら、ISOから始めない

OSの導入や復旧を任せたい人は、カスタムISOの自由度より、必要なサポートが受けられる導入方法を先に探します。ConoHaのテンプレートFAQは、用意されていないアプリケーションのインストール代行を承っていないと案内しています。2026年10月23日確認です。

「ISOを送れるなら、あとはサポートへ頼める」とは考えず、誰がOSを導入し、起動しないときに誰が調べるかまで決めておきます。とくに、動かしたいのが普通のWebアプリだけなら、標準OSやアプリテンプレートで用事が済まないかをもう一度見る価値があります。

自分なら、申し込む前に次を短くメモします。

決めておくこと 書き方の例
ISOが必要な理由 標準にないOSのこの版が必要。アプリを追加したいだけではない
検証の終わり 通常起動、ログイン、必要な通信ができるところまで
データを残す場所 変更するVPSの外に置くバックアップ先と、復元に使う手順
途中でやめる条件 起動やディスクの認識を確かめられない段階で本番へ進めない
検証後の契約 残すVPSと削除するVPSを決める

検証用でも、サーバーを残しておく費用は別に考えます。停止と削除で何が違うかは、ConoHa VPSの時間課金で確認できます。Dockerを使う入口を迷っているなら、Docker単体とDokployの選び方も候補を絞る材料になります。

必要なOSと版が標準にあるなら、そこから始める。標準で足りず、自分で入れて戻せる見通しがあるなら、カスタムISOを別環境で試す。

自分は、この順番で選びます。